原発絵本プロジェクト」について、ご報告に大変間が空いてしまい、誠に申し訳ございません。

パトロンの皆様へはマイクロパトロンプラットフォーム「CAMPFIRE」を通じてご報告させていただいているものの、その他の方には、現在のプロジェクトの進捗報告など長い間できておらず、「あのプロジェクト、一体どうなってるの?」と思われている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

応援、ご期待してくださっている方には、大変申し訳なく、またプロジェクトリーダーとしての力不足を大変反省しております。

現在の状況をご報告すると、プロジェクト発足から1年と7ヶ月、ようやく絵本のストーリーが完成し、作画のひだかの大阪での個展の終了を持って、ようやく作画・電子絵本のプログラム制作に入る予定です。

 

発売予定は来年の3月です。

 

なぜこんなに時間がかかったのか。

ひとえに、ストーリーを完成させるのに、悩みに悩んでいたからです。

うだうだうだうだ、4ヶ月くらいラストシーンに頭を悩ませている間に夏が過ぎてしまいました。

 

ぶっちゃけていうと、原発のこと、私はやっぱりよくわかりません。

いや、というよりも、考えれば考えるほど、ますますよくわからなくなっている。

 

「よくわからない」というのは、仕組みが分からないとか、歴史が分からないとかそういう意味ではなく、かと言って、善悪が分からないというわけでもありません。

原発に対してどういう態度を取っていいのか、3.11直後、このプロジェクトを立ち上げた最初から、いや、最初以上に、よくわからなくなってきている。

それが今の素直な気持ちです。

この絵本を作り始めた時、決めたことは「誰かを糾弾するのではなく、なにかへの怒りを表現するのではなく、善悪を押し付けるのでもなく、これまで日本の原子力と、エネルギー政策が辿ってきた道すじを、子どもと大人が分かち合って、話し合える道具になるものを作ろう」ということでした。

ですので、原発の善悪を問うものではない、という意味では、制作の意図は、最初から今まで、ぶれてはいません。

それでもなお、絵本のラストシーンには頭を悩ませました。なぜなら、どんなに無味無臭にしようとしても、物語の結末はそのまま私自身の原発に対する態度、社会へのメッセージになってしまうから。

この国の原子力の歴史を調べても調べてもそれは玉ねぎの皮を剥くような作業で、一体どうすればいいのか/どう振る舞うのが正しいのか、答えが見えない。

こういう事をいうと、「なにいってんの!原発は絶対悪!無知な女子供が騙されてる!キー!」みたいなご意見をたくさんもらうし、クラウドファンディングをやっていた期間は、Twitterやメールを通して、死ねとかアホとか罵倒の回転寿司状態でしたし、ご親切に色々と教えてくださろうとする方もいらっしゃるのですけど、

でもなんか、「原発のこと、私はよくわかっている!」という態度を取っている人ほど、私はやっぱり信用出来ない。

もちろん、現在の状況が非常に悪いとか、危険なものだから無くせるものなら無くしたほうがいいものだとか、そういうことは、十分に分かります。

わからないのは、そういう事実を踏まえて尚、今、原発問題に対して、どういう態度を取ればいいのか、という自分自身の「振る舞い方」です。

福島にも行って、いわき出身の西丸くんに、福一の七キロ圏内まで連れて行ってもらって、福島に住んでどうにかしようと頑張っている若い人達とたくさん知り合って、

そういう人達が抱えているはがゆさとか、怒りとか、苦しさとか、生で見て、触れて、

それで、痛みがわからない、という事ではない。

それでも、なお、原発に対する態度をおいそれとは決められない自分がいる。

デモはじゃんじゃんやったし、選挙に行こうとか署名をしようとか、世の中の流れが変わってきていることは明白だし、facebookやTwitterを経由して、原発に関する隠された事実とか、現在の状況とか、情報の経路さえ確保すれば湯水のように流れてくる。

でもやっぱり、私はNo Nukesとだけは言えない。

ちょっと古いけど、「たかが電気」にも絶対、うんとは言えない。

そんでもって「ぶっちゃけよくわからない」と言ってしまうことが悪いことだとも、思えない。

(明日につづきます)

 

==info==

原発絵本プロジェクト特設サイト

来年3月発売予定の電子絵本の内容については、こちらにて随時、公開して参ります。

 


紹介 author-img 著者

小野美由紀(MiUKi_None)作家。1985年東京生まれ。

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