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東洋大学の学祭で、11月3日にやる講演会でパネリストとしてお話することになった。

「脱就活シンポジウムー仲間と楽しく生き延びるために」ってタイトルのイベント。

どうしよう。
脱就活っつったってあんた。
私の場合は脱「落」就活だからねぇ。
しかも、仲間と楽しく生き延びてないし。

これからのことを考えてる学生さんのために話せること、今から考えてる。

この講演会に来る学生さんは、将来のこと真面目に考えて、これからどうしようって考えるために来るのかなー。
それとも、なんとなく就活やだなって思って来るのかな。

前に読んだミカサさんのブログで、ああ、そうだなーと思うことがあったから、引用する。

「今やってることは、その先のなにかに繋げる工程」
っていうのを、意識的にやってる人のほーが多くて、それが「当たり前」ってことなのかなー、って思った。

ーひきこもり女子いろいろえっち
キリギリスのバイオリン」より

将来のこと考えて何かをするっていうの、
27歳までよくわかんなかった。
というか今も分かってない。

どうせ14で鬱病で引きこもりになったし、大学卒業しても就職できなかったし。
14の引きこもってた時から、精神は成長してないかもしれない。

就活のとき、「これから先のライフプランを考えて会社を選びましょう」とか、10年後の自分を想像してエントリーシートを書いてください、みたいなの、やらされたけど、無理だよ、って思ってた。

そもそも会社で働いたことないし、10年後に何がどうなってるのか、分かってる人なんか誰もいないのになー。

10年後、こうなってますって補償のある人としか、誰も付き合ってくれないのかな。

パーティーとか行くと、みんな、きらきらしてこれまでどんなことしてて、どんなことこれからやりたいんですって語る。
水戸黄門の印籠みたいに、金ピカピカの過去と未来を用意しないと仲間には入れてもらえないみたい。

シンポジウムとかで話できる人って、そういう金ピカの過去と未来をバーンと見せて、話せる人なのかな。

ジセダイの連載は、楽しかった。
これは!って思えるすごい好きなモノとか本のことを、これいいよ!って紹介させてもらえてたから。

自分の好きなモノや本について書くのは好きだけど、他人にこうしたほうがいいですよ、とか、こうしたらうまくいきますよ!って偉そうに言うことなんてできない。
てか、それ知ってたら自分がまずそうするし。
そしたら私の人生、もっと、成功してるし。

講演会とかで偉そうに話してる人は、みんな紙の印籠がほしいってわかってて印籠見せてあげてんのかな。そっちのほうが親切なのかな。

前に、二村さんともうひとり、歌つくってるんですって人のトークイベントに行ったら、歌つくってるんですのほうの人がずーっと自分がいかにモテなくて、いかに上手く恋愛できないかの悩みをずっと話してた。
飲み屋で話したら迷惑レベルだけど、こんな話でも、有名になったらみんなお金払って聞きに来るんだなと思った。

こわいよな。

話それたけど、
でも、私が一つ、これはあってるんじゃないかなと思って人に語れるのは、
「知らないバケツ理論」。

名前は自分で考えました。

自分の人生の背後に、大きな知らないバケツがあって、生きてたら、勝手に水滴がひとつひとつ、溜まってゆく。

ぴちょんぴちょん。

それで、いつか水がバケツいっぱいに溜まった時、その水は溢れだす。
どうなるのかは分からないけど、ずっと溜まってきたものが溢れる。

その時になって、あのしずくには意味があったんだなと思う。

将来ああしたい、とか、こうしたい、とは別に、
見えないバケツの中に、私たちの人生は、ある。

むしろ自分でコントロールできる、目に見えてる人生なんてほんのちょこっとだけで、見えないとこに溜まってるもので、人生はできている。

たとえば、ブログ。
ブログを書きはじめたのは、ニートになった時。
最初は、本当に恥ずかしくて、ごくたまにしか書かなかった。

ブログのタイトル、よくなんで「None」なんですか、って聞かれるけど、それは、その時働かせてもらってた会社やめて、私だれでもないじゃんって思ったから。
誰もいない、誰でもないからNone.。
なんでもない、のナン。

慶應大学出て留学してちゃんと就活したら誰かになれると思ってたけど、誰にもなれなかったから、None.っていう、諦めの気持ち。

そんな人が書いてるブログなんて別に面白くないですよっていう卑屈な気持ちで始めた。

でも生きて、シェアハウスでイベントやったりワークショップやったりして食いつないでたら、嫌でも書きたいことは出てくる。

生きて、生活して、ごはんたべて、おならして、風呂入って、セックスして、髪が伸びて、爪が伸びて、歯磨いて、恋愛して、たまにどっか行ったりしたら嫌でも書きたいことは溜まってくる。

爪のあいだに垢が溜まるみたいに、歯の裏に歯垢がうっすら残るように、髪に脂がつもるように、書きたいことは身体から押し出されてくる。

だから、月に一回とか二回とか、書きたい時に書きたいことを書いてたら、そのうちに炎上したりとかして、読者が増えて、ブログからお仕事もらうようになった。

引きこもりの時は、将来どうなるのかなーって思ってたけど。というか14歳からずっと不安で不安でしょうがないけど。
今やっと文章書いて、お金もらえてるから、よかったなー、って感じ。
そんなん無理だろ、ってずっと思ってたけど。

先のことは考えてないけど、バケツにしずくが溜まって、水面をつくって、いつか表面張力を破って溢れ出すだろうとは思いながら生きてきた。

で、正確にどれぐらい溜まってるかは見えないけど、ときどき、自分に問い合わせたら、
あ、いま水深五センチ、とか、
いま半分くらい、とか、
いまもうすぐいっぱい、とか、
あとちょっとで表面張力ぎりぎりだよ、とかは感覚でわかる。

資格を取ったらこうなる、とか、こんなキャリアプランを練ったら、幸せ、とかって、声高に言う人は、自分で見えるものに頼り過ぎだと思う。
そっちのほうが私はこわい。

というより、目に見えるものに頼れるほど、私、ちゃんとしてない。しっかりしてないし自信もない。
ただの非正規だし。

でも、聞かれたら今こんくらい溜まってるの、っていう、見えないバケツがあることは、よく分かってるから別に怖くない。
その存在は自分で感じられるから。

だから、将来のこと、どうやったら考えられますかって言われたら、そうやって自分のバケツに問い合わせてみてください、としか、若い人に言えないんだけど、でもみんなバケツがあるか分からないから、それも言っていいのかなー、って思う。

もしかしたら、私が人に偉そうに何か言えるのって、ずっと先かも。
歳取って、ハウルの動く城の西の魔女みたいな、指に宝石じゃらじゃら付けてるでかいおばさんになったら、やっと言えるかも。

でかいおばさんになれるかわかんないけど。

でもたまに、大きなバケツ背負ってる人、ネットとかで見つけると、すごく嬉しくなるよね。

関係ないけど、ミカサさんのブログで私のブログのこと言及されてて、発見した時おしっこちびりそうなくらい嬉しかった。
ミカサさんのブログ毎日読んでるけど、タイトル的に業務連絡なのかと思って、しばらく見逃してた。

私ははてなブログじゃないし、インタビューズやってないから、どこでお礼言ったらいいか分からないけど。

ミカサさんありがとうございました。
私もあなたのブログが大好きです。

今日は、書き逃げ。


紹介 author-img 著者

小野美由紀(MiUKi_None)作家。1985年東京生まれ。

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